子どもは興味のあることを自分が見て感じた通り描くものです。子どもは大人が感じる世界とは違う子ども独特の空想世界を作り出します。例えば、運動会の絵を描く場合、子どもは一番心に残ったものを描きます。それがかけっこやお遊戯であったり、みんなで楽しくお弁当を食べているところであったりと心で感じたことをキャンバスに表現するのが子どもの絵の特徴です。
私達大人は子どもの描いた絵を通して子どもの心の内を知ることができます。だから、いろいろな体験を増やしていくことで子どもの絵には広がりが見られ、想像力豊かに表現することができるようになります。
保育者と同じ絵を描くことが良いのではありません。ましてや保育者が子どもの作品に手を加えるようなことがあってはならないと思います。そのようなことは子どもの純粋な心に大人が土足で入るような行為です。何を描いているのかわからない絵でも、子ども一人ひとりにはその思いが絵に表現されているのです。
何を描いているのかわからないなら子どもに何を描いたのか聞いてみてください。おそらく、大人では想像もしなかった答えが返ってくることだと思います。
子どもの話に耳を傾け共感し、子どもの描いた絵を楽しむことで子どもの可能性が広がっていくのです。