子どもの世界を考えてみる

幼児期の子どもの世界ではかんだり、たたいたりということがよくあります。はじめてのお子さんをお持ちの方にとっては「自分の子どもはどうしてこんなことをするのか?」と子どもを理解するのに苦しむことがあります。多くの場合、言葉が未発達なために言葉で自分の思いや要求を表すことができないためについつい、かみついたりたたいたりして自分の思いを通してしまおうとしてしまいます。なかなか他人の気持ちが理解できない年齢なだけで言葉の発達とともに自分の思いを言葉で表せるようになると自然と頻度は少なくなりおさまっていくので心配ありません。ただ、年長児ぐらいになってある程度自分の思いを言葉で表すことができるようになっているにも関わらずかんだりたたいたりすることが頻繁に起こるような場合は違う理由が考えられます。弟や妹ができてお母さんが弟妹にかかりっきりになってしまい、母親の注意をひきたいがためにそのようなことをしてしまう場合もあります。このような場合はどうしてかんでしまったのか、どうしてたたいてしまったのか、その理由を聞いてあげることが肝心です。結果だけをとって「こら、何度いったらわかるの!!」とやってしまってはこのような場合、子どもはますます行動をエスカレートさせたり、心を閉ざしてしまうことにもなりかねません。親の思いだけで一方的に子どもを叱ってしまうことのないようにしたいものです。

子どもの発達を理解しているとあまり心配のないこのようなかみつきやたたきでも子どもの発達を理解しておかないと我が子への不安となり、子育てに対して不安や悩みを抱えることになりかねません。まずは子どもの行動をすべて大人の観点から見てしまわないことに気をつけてみてください。そして子どもの発達を正しくとらえ、そのやってしまった行為に対して一方的な解釈はせずに、話を聞いてあげることを心がけるようにしてみてください。