秋のやまなみ自然活動プログラム

やまなみ自然活動プログラムが続いていましたが、出張等が続き、十分な時間が確保できず、活動内容をお知らせできままになっていました。少し時間ができたので、まとめてプレイバックしてお知らせします。

まずは、10月末に実施した里芋の葉っぱ遊びです。これは里芋の葉っぱの特性を活かした遊びをするものです。ジョウロで水をかけてもびくともしません。また、葉っぱをさかさまにして帽子に見立てたり、お面にしたりと形状を活かしてさまざまな遊びを行いました。

この活動では同時に、匂いを嗅ぐ体験もしています。農園になっている「ゆず」と「柿」の匂いを嗅ぎました。ゆずは絞った果汁を容器に入れ、みんなで嗅いでみました。大人にとってはとても香しいものですが、子ども達にはとても酸っぱく映ったようで、「すっぱい」「レモンみたい」という声が方々から聞こえてきました。柿は見たことがあっても匂いを嗅いだことのない子どもが多く、初めての柿の匂いに「甘~い」という声が多数聞かれました。物を見たことがあっても匂いだけに集中して捉える機会は多くはないですよね。子ども達には嗅覚を刺激する活動が、とても新鮮に映ったようです。

次は今年から始めた花観察です。秋はコスモスです。コスモスが一番好きだという声は女性、特に中高年の女性からよく聞きます。当園の先生もご多分に漏れず、コスモスの花は大人気でした。みてください。コスモスの花束に囲まれた先生たちを・・・(笑)・・・

コスモスの花はしばらくの間、園に飾られ、園を華やかにしてくれました。コスモスは花瓶にいけると1週間ほどの日持ちでしたが、枯れては新しいものに取り換え、約1か月間、園を明るくしてくれました。花観察では、花のトンネルの中で写真を撮ったり、花の匂いを嗅いだり、コスモスの花でプロペラを作って飛ばしたりもしました。今までとは異なる自然物での遊びは、現代の子どもにとってはとても新鮮に映ったように思います。多くの子どもが嬉々として楽しむ姿に、「やってよかった」と心底思いました。

今年の里芋収穫祭では、同日にコスモス畑を開放しましたが、花畑で写真をとったり、花を摘んだりして楽しんでもらえたようです。来年も同じような花畑を農業法人にお願いすることにしています。来年も楽しみにしておいてください。

11月になって、玉ねぎ植えとコンポストでの肥料作りの最終回を行いました。玉ねぎ植えは、農業法人のお兄さんがきれいにマルチングをして、植えるところに穴をあけてくれていたので、楽々でした。2歳児も上手に植えることができました。来年の6月には丸々と太った玉ねぎになってくれることを祈り、植えた後にみんなで「大きくな~れ」と言っていたのが、繰り返し言い続けると、いつ間にやら、「おいしくな~れ」に変化している様子があり、先生たちの間で笑いが起こりました。お祈りのように植えた玉ねぎが、大きくそしておいしくなってくれればいいですね。

同日には、年中児はコンポストで作った肥料をみんなで見に行きました。コンポストからあふれるぐらいあった草がペシャンコになり、しかも土のように変化している姿に多くの子どもは驚いていました。これらは緑肥と呼ばれるもので、匂いはさほどきつくはありませんが、多少肥料の匂いがします。「くさい、くさい」と言いながらもみんなで肥料を袋詰めしました。全部で30キロの袋が4つでき、これらは園に持って帰って、屋上の花壇やプランターの土肥料として使用しました。

そして、次は今年から始めた大根収穫です。種を蒔いて、大きく育った大根を、収穫しに行きました。昨年度は、ほうれん草をしましたが、昨年のほうれん草は、たまたまうまくいったようで、他所で植えられた農業法人のほうれん草は、うまく育たなかったようです。そのようなことから、今年はほうれん草を大根に変更しました。数か月前に年中長で小さな種を植えましたが、それが、ご覧のように巨大な大根となりました。子ども達もその生長ぶりに驚きを隠せません。「でかい」「でかすぎ~」といった声がこだましました。そして、いざ、収穫となった時には、先生から収穫の仕方を聞いて、自分の力で抜きました。見てください、子ども達の顔を。写真からでも「やったで~」という声が聞こえてきそうです。

今秋は、暑かったり寒かったりと、気温が一定でなかったために、急激に大根が生長しました。そのため、予定よりも早く収穫することにしましたが、急な成長のために、ひょっとしたら、収穫した大根の中に「す」が入っているものがあったかもしれません。「す」とうのは、内部に大きな穴が開き、ドーナツのようになる現象です。概ねこれは、急激な生長による水分不足が原因だと言われ、食するには問題ありません。収穫した大根の中には、先っぽが複数に分かれていたり、ねじれていたりしたものがありました。それらを一定期間、園前に掲示して、皆さんに見てもらえるようにしました。子ども達にもおもしろ大根が好評で、大根の前で、笑い声が多く聞かれました。