朝顔で色水あそび!(^^)!

やまなみ幼稚園では年長児が自分の朝顔を育てています。
でも、適当な理由で育てているのではありません。
そして、朝顔を選んでいるにも理由があります。
僕は大学で保育内容「環境」を教えていますが、学生にも「適当に環境構成をしてはいけない。子どもにとって意味のある環境にするように」と指導しています。もっと簡単に言うと「ねらい」を持って保育を行わなければならないということです。きちんとしたねらいをもって行わない保育は教育ではありません。「どのような子どもに育ってほしいのか」ということがきちんと教育課程や指導計画の中に落とし込まれていないといけないのです。そして、日々の保育や行事にはそれを分化したものがきちんと落とし込まれている必要があります。
だから朝顔を育てるにも理由があって、朝顔を選ぶにも理由があるのです。

当園では子どもでも容易に育てられるものを栽培することで、子どもがその変化に驚き、子どもの探究心をくすぐり、花がなることで感動を覚えることができると考えています。
草花を栽培することの幼児への利点としては、

・遊びや制作の材料となる(朝顔の色水あそびは)

・短い期間でもその一生を観察できる

・季節感が分かる

があげられます。
このような考えのもと、たくさんの草花の中で何故朝顔を選んでいるのかというと、

①子どもでも育てやすいもの
②子どもでも知っていて親しみやすいもの
③トゲなどがなく安全なもの
④夏休みまでに花が咲き、夏休み中にも家で観察できるもの(種をまいて早く花がつき、花期が長いもの)
⑤観察するだけではなく、花を活用して遊べるもの

の理由から朝顔にしています。

簡単なもの、育てやすいものを自分で育てることで愛着がわき、大切にしようという心が育ってくるのです。「大切にしなさい」では心は育ちません。そして言葉だけで説明しようとしても子どもには伝わりにくいものです。だから、自分で育てることを体験することで、感じること、気付くことができるようになります。子どもにとっては直接体験がいかに重要かがおわかりいただけると思います。


ちょっと、難しいことを並べましたが、適当に朝顔を育てているのではなく、また朝顔をどうして選んでいるのかおわかりいただけましたでしょうか?

こんなことを考えて、朝顔を教材にしているわけですが、子どもたちは僕たちの「ねらい」通り、色水あそびをしたりして、朝顔を使って遊んでいます。

先日、花壇にあるマリーゴールドの花柄を積んでいたときに「ひょっとしたら、色水あそびに使えるかも?」と思い、一日乾燥させてご覧のようにおいておきました。

やりました!!

黄色い色水が出ていました。子どもが「園長先生、出たよ〜」と言って職員室まで見せに来てくれました。



朝顔も混合種にしたので、紫やピンクの水ができていました。

まだまだ、朝顔は夏休み中も咲いてくれると思います。持ち帰っても、ぜひご家庭で観察を続けてほしいなぁと思います。