人間力を育もう

先日、絵本の読み聞かせの頻度に関する記事が新聞に載っていました。記事によると生命保険が東京で行った調査のようですが、小学3年生以下の子どもを持つ親の約5割が週に1日以上、絵本の読み聞かせをしていると答えていますが、詳細を見ると、「ほぼ毎日」と答えた保護者は8.7%でした。

結果から絵本の読み聞かせの重要性をわかっている保護者が多いということが推察できますが、現実は時間不足などの原因で毎日は難しいのでしょうね。このような記事を見ると、「子どものために毎日、絵本を読まなきゃ」と思ってしまう保護者も多いのではないかと思いますが、絵本を子どもに読もうと意識して、できる範囲で行えばよいと思います。確かに、絵本を読むことで子どもにさまざまな効果が現れます。だからといって、絵本を読まなきゃと強迫観念に駆られてしまうと、保護者の皆さんはしんどくなってしまわないですか?そして何より、読み手の保護者が絵本を楽しんで読むことができなくなるのではないかと思います。絵本は読み手と聞き手をつなぐものであり、コミュニケーションの道具としての役割も果たします。だから、「絵本は楽しい」と保護者が思って、子どもに読んであげなければなりません。そのためには無理のない範囲で、できることを継続していくという考えでよいのではないかと思います。今まで月に1度だったのなら、週に1回に、週に1度であるのなら、週に2度にすればりっぱな進歩です。絵本は読み手(保護者)と聞き手(子ども)のコミュニケーションを育むものであり、親子のつながりを豊かにしてくれるものです。ビデオやテレビにはできないことです。絵本の読み聞かせには、子どもの感性を育み、親子のコミュニケーションを促してくれる働きがあることは忘れないでいてほしいなぁっと思います。

<引用文献:日本経済新聞 2013年11月18日>