動物を飼うということ

当園では幼児のうちに動物を世話することで、生命の大切さに触れ、愛情を育み、弱いものへの思いやりや優しさを学んでほしいと思っています。そのためには、身近な動物を園内においてやることが大切だと考え、うさぎや鳥など子どもたちにとって親しみがある動物を飼育しています。
年長児になると、うさぎの世話をします。動物の動きや臭いを肌で感じることで、生きている実感を感じ取ってほしいと思っています。
しかし動物にはいつか死が訪れます。

先日、長年飼っていたうさぎの「きき」が死にました。今まで何度か体調を崩し獣医のお世話になっていたのですが、今回は回復しませんでした。死因は老衰でした。
子ども達には死んだ翌朝、朝礼で死んだことを話し、みんなでお別れしました。

子どもたちは動物が動いているときよりも、動いていたものが動かなくなった時に「生命」を感じます。子どもの中には家でお母さんに、ききが死んだことを話した子どももいました。悲しみ泣く子もいました。子どもたちのこのような思いをどう受け止めるか、私達保育者はしっかりと考えておく必要があります。ただ単になんとなく動物を飼育するのではなく、動物を飼うときには死を考えて飼わなければなりません。
死の意味を子ども達にどのように伝えるかが教育では大切です。